“キャリアを考える月間”としてキャリアマンスという活動を始めました。
毎日とは言いませんが、1年に1回くらいは誰もが自分の生き方について考えてみる、この社会にそんな文化を創っていきたいと思ったからです。キャリアを日本語に当てはめてみたときの近い表現は、轍(わだち)です。人の人生そのものを指します。
人には誰でも「ありたい自分」があります。意識はしていなくても、自分が“ありたい”方向に向かおうとするエネルギーを必ず持っています。これは生まれ備わったものです。
生き方・・・というと大げさに聞こえるかもしれませんが、自分が大切にしているモノを確認して、「ありたい自分」で生きる。“ありたい”は仕事の場面だけでなく、生活のあらゆる面で発揮できる方向性です。
私の母方の祖父は、病気のため長い年月を寝たきりで過ごしました。そんな祖父の人生後半のキャリアは、自宅の6畳の和室の中で創られました。私の推測ですが、祖父の“ありたい”は「好奇心」だったと思います。私が高校の部活でアメリカンフットボールのマネージャーを始めると、誰よりも早くルールを覚えてTVでアメリカの中継試合を楽しみました。修学旅行に行けば、その地域の郷土料理を詳しく聞きたがりました。祖父の「好奇心」が創る豊かな6畳の世界の中で、私の目もまた「まだ見ぬ広い世界」に開かれ、そこから社会へ羽ばたくことができました。
「ありたい自分」で生きることは、とても幸せなことではないか・・・と私は思います。
すべての人が自分の生き方について考えることができる社会へ向けて、これからも毎年11月、全国でたくさんの場を創って参ります。皆さんもぜひ、足をお運びください。
キャリアマンス2019実行委員 佐々木 好
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